あなたにとっての『耐久性』を考えなさい

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地盤に次いで重要なのが建物の耐久性だ。耐久性を判断するには、建築の構造に関する専門 的な知識が必要になるが、ここでは細かい解説をせず、考え方の紹介にとどめておこう。詳し く知りたい場合は、建築関係の類書がたくさんあるのでそちらを参照してほしい。 建物の耐久性といったとき、どの程度長持ちするのが優れているといえるのか。厳しい設計 事務所が施工管理をすれば、現在ではマンションなら一○○年、一戸建てなら五○年の耐久性 を持たせることは技術的には十分可能になっている。現実には、マンションが五○年、一戸建 てが三○年とい壱『蝋裂口が多いだる2 忍昼せるマイホーム」なら、たとえば三○歳で住宅を購入した場苔、自分で住んだり他人に貸 したりしながら、六○歳の定年時に無借金の財産として残すことができる。 人生八○年時代では、定年後も二○年は保ってもらわないと困るだろう。やはりトータルで 五○年の耐久性はほしい。現在の二戸建て住宅の平均一寿命は二五釜剛後といわれる。ちょうど ローンを払い終わった二五年後に、再び建て替えが必要になるというサイクルだ。まるで建築 会社と銀行だけが儲かる仕組みである。これでは忍見せるマイホーム」として機能しない。

住宅の耐久性

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たとえば、建築費を抑えて二五年しか耐久性のない住宅を建て、二五年目に一度建て替える ことによってトータルで五○年間もたせるのと、少しお金をかけてでも最初から五○年の耐久 性がある住宅を建てるのとでは、どちらが得か。結論からいえば、当初のイニシャルコストが 高くても、トータルで見れば耐久性の長いほうが得になると考えられる。 建物の耐久性を、収益性と家計から見てみると、その違いが良くわかる。 一般的な一戸建てと同じくらい保てばいいと建築費を五○坪×六○万Ⅱ三○○○万円で分離 型二世帯住宅を建てたAさん(四十歳)の例と、思い切って五○坪×七○万Ⅱ三五○○万円の コストをかけて五○年以上保つ分離型二世帯住宅を建てたBさん(四十歳)の例で考えてみよう 比較の条件は、AさんBさんとも当初一○年間は自分で住み、その後、相続が起きて一部を 他人に貸して住み続けるものとする。その間に家賃収入が得られる。そのときの自宅と賃貸 分の比率は、三○坪対二○坪だ。 Aさんの住宅ローンの返済額は月々一六・七万円。これが二五年間続く。一○年目から得ら れる家賃は一四万円である。 Bさんの方は、返済額が一九・五万円で、家賃は一五万円である。 当初の家計のキャッシュフローは両者とも安定しているものの、Bさんの方が月額一・八万 円ほどAさんより苦しい。両者とも万一、収入が途切れてもローン破綻することはない。とこ ろが、二五年後に状況は一変する。 Aさんの建物は老朽化が激しく、建て替えないと賃貸を続けることが難しい。自分で住むの もままならない。そこで新たに借入を起こして建て替えることになった。融資条件は同じで毎 月返済額は一四万円だ。これがさらに二五年間続く。定年後もローンの支払いに追われること になった。前回と同じように一部を賃貸にして家賃収入を得たとしても、ローン支払いと相殺 されて、自分で使えるお金は少ない。 notend///